「環境問題に配慮した省エネ住宅の内容と対策及び省エネ基準」
2021.05.14
近年は環境問題が世界的な社会問題に進展しているため、日本も色んな面で環境政策を施しています。
その一つに「省エネ住宅」があり、省エネ住宅に対する基準を設け、補助金や減税という優遇制度を導入しています。
●省エネ住宅とは
省エネ住宅を簡単に言うと、消費するエネルギーを抑えた住宅のことです。
従来は、冷暖房エネルギーを抑える断熱対策が中心でしたが、近年は照明や給湯、
家電などの消費エネルギーにも基準が設けられています。
●省エネの基準
最新の省エネ基準では、「外皮性能」と「一時エネルギー消費量」という2つの基準があります。
1)外皮性能
住宅の外皮性能が冷暖房設備のエネルギー消費量に影響を与えます。
外壁や窓などを通して消失する熱をどのくらい防止できるのかが、「断熱」と「日射」の2つの面で評価されます。
①断熱
断熱とは、建物内外の熱の出入りを少なくすることです。
壁や床、天井に断熱材を敷き詰めたり、二重窓にしたりする対策を採ります。
②日射
夏の冷房を効率的に稼働させるためには、日射の遮蔽が重要です。
窓の上に庇を付けたり、屋根に遮熱塗料を塗ったりし、日射による室温の上昇を防ぎます。
2)一次エネルギー消費量
現在では、冷暖房や換気、照明、給湯などのエネルギー消費量にも基準が設けられています。
家庭におけるエネルギーは電気や都市ガスなどの単位が異なるため、
変換される前の「一次エネルギー」に換算して評価されます。
なお、太陽光発電などエネルギーを作る設備があると、消費量から差引いて評価されます。
なお、日本は北海道から沖縄まで南北に長いため、自然環境が一定なわけではありません。
従って、必要な断熱や日射遮蔽の性能が大きく変わることから、
省エネ基準も全国を8つの地域に分け、それぞれの地域に即した基準値を設けています。
●省エネ住宅のメリット
省エネ住宅におけるメリットには以下などが挙げられます。
①快適な居住空間
省エネ住宅にすると、夏は涼しく冬は暖かいという快適な暮らしをもたらします。
②支出の低減化
省エネはエネルギーの消費量が減るため、当然一般住宅に比べて光熱費を削減できます。
1戸当たりの平均で、年間2.5万円程度の光熱費の削減が可能とされています。
③環境への配慮
省エネ住宅は地球環境に優しいというアドバンテージがあります。
消費エネルギーを抑えることが、二酸化炭素の排出を減らすことに繋がり、地球温暖化の防止に貢献することになります。
●まとめ
昨今の地球温暖化は国や政治の問題ではなく、一般市民一人一人の問題になっています。
省エネ住宅を目指すことが将来的にも自然を守ることに繋がっていきます。
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